新潟−仙台間・
帰省の際に利用した交通機関


 私は90年4月から3年間、仙台で1人暮らしをしていたのだが、その間帰省の際に様々な交通機関を利用した。その際のいくつかを乗車記として、以下に書いてみることにする。
 かなり昔のことなので、記憶があいまいなところがあることを付け加えておく。

1.急行べにばな(90年4月30日乗車)

 当時はこれが最も一般的なルートだった。

乗車ルート
長町一丁目-(仙台市地下鉄)-仙台 811-(3831M快速仙山1)- 916山形 931-(1811D急行べにばな1)-1227新発田1235-(636M)-1256早通

料金
JR運賃 4220円(学割は未使用)
急行料金 1030円
(仙台市地下鉄は定期券利用)

仙台→新潟乗車券山形→新潟急行券

 まず、アパートのすぐ近くの駅から仙台市営地下鉄に乗る。車両は4連、4扉のロングシート。やがて仙台駅到着。ここで地下鉄からJRに乗り換える。

 長いエスカレータ、地下通路などを経てJR仙台駅に到着。駅の売店でおみやげを買う。仙台だがしだ。前もって買った乗車券を出し、改札を通る。該当ホームへと向かい、待機。快速仙山1号に乗る。車両は455系6連。塗色は白に緑ライン。急行型といっても一部はロングシート化されている。
 早速乗車。進行方向右側の窓際の席に陣取る。向かいの席には女性が座った。明らかに帰省と分かる乗客がたくさんいた。やはり新潟へ行く人はかなりいるようだ。
 仙山線を山形方面へと進む。路盤がやや貧弱なのか、スピードを抑えて走る。景観はなかなか見応えがある。そして面白山トンネルへと入った。楯山駅で運転停車。快速なのになぜ客扱いしないのか。

 1時間ほどして山形駅に到着。急いで隣のホームに停車中の急行べにばな1号に乗車。車両はキハ58系3連。まだ国鉄色だったような気がする。
 人は多かったが、難なく進行方向左の窓際の席に座る。ディーゼルだからやはり古めかしいが、それでも精一杯のスピードで上ノ山(現かみのやま温泉)、赤湯と通過。糠ノ目(現高畠)で上りのべにばな2号が来た。米沢駅到着。ホームでは駅弁の呼び売りがなされていた。

 米沢駅からは米坂線に入る。そして第3セクターの山形鉄道との接続駅である今泉駅に到着。田舎駅ながらホームは4本ある。「急行」とはいいながら、スピードはのろい。隣接する国道113号線を走る車にさえ追い抜かれる。情けない。
 小国駅を出発。ここで景観地の赤芝境を過ぎる。隣の国道の看板で新潟県に入ったことを確認。荒川の景観を眺める。風景がいい。そして越後下関に到着。「もうすぐ着くな」。坂町駅に着く少し前からスピードを上げ始める。

 坂町駅に到着。ここから羽越本線に入る。スピードの方も快調にとばし始める。今回は新発田まで乗車。ここで普通電車に乗り換える。ちなみにこの列車は高校時代毎週土曜日に乗っていた列車だ。懐かしい。
 そして、最寄り駅へと到着、家路についた。

2.高速バス(91年3月17日乗車)

 1990年10月23日の高速バス開設により、それまで貧弱だった新潟−仙台間の交通が改善された。現在は磐越自動車道経由となり4往復となったが、当時は2往復、山形経由だった。

乗車ルート
長町一丁目-(仙台市地下鉄)-仙台1300-(高速バス)-1730新発田城北町

料金
高速バス 4050円(仙台−新発田)
地下鉄  200円

 まず、アパートから最寄りの地下鉄駅へと向かう。その際、沿線で仙台ハーフマラソン大会が行われていた。また、地下鉄の車内にも旗を持った応援の人が乗車していた。
 地下鉄を降り、仙台駅東口のJRバス乗場へと向かう。地下鉄からではやや遠い。まずは仙台駅東口の待合室へと向かった。既に何人かが待っていた。

 バスがやってきた。担当はJRバス東北、車両はいすゞのスーパーハイデッカー27人乗り3列シート。もちろんまだ新車。独立シートでフットレストも付いているから乗り心地がいい。テープによる案内が放送。「WEライナー」なんていう変な愛称名が付いている。運用の関係で山形ナンバーとなっている(当時の小国営業所所属)。
 車内のオーディオシステムのヘッドホンは新潟交通のようなパイプ式ではなく、ちゃんとしたコードのヘッドホンだ。当然音質もいい。車内の中程右にはトイレと電話機、ポットが付いている。
 なお、新潟まで行くと4500円。距離の割には高いような気がする。所要時間は5時間10分。高速区間が短いことを差し引いても時間が長いような気がする。

 仙台駅から国道4号線を南下、愛宕大橋を経て国道286号線バイパスを通る。そして仙台南ICに到着。ここまでの所要時間は20分強。
 高速道路を快調にとばし、笹谷トンネルを経て再び国道286号線に入る。山道だからカーブも多い。間もなく開通予定の山形自動車道と立体交差。

 やがて山形県庁前を抜け、国道13号線山形バイパスに入る。山形も車は多い。そして休憩地である山形観光物産会館に入った。ここは土産物も充実しており、休憩にはもってこいだ。そこで有名な菓子である「樹氷ロマン」を試食。
 車内に戻り、再び新潟へと向かう。上山バイパスから横道を抜け、旧道に入るという変則ルートを経て、赤湯から国道113号線に入る。今泉を過ぎた辺りで新潟交通の仙台行バスが来る。

 新潟県内に入った。越後金丸駅で待機中の列車を発見。そして下関の手前で旧道に入る。その際ローカルバスが前に走る。やがて渡辺邸前を通過し、下関に停車。降車はいない。中条の手前辺りで山形交通の山形行バスが来る。共同運行ではないためか運転手へは特に合図はしない。中条に停車。降車者あり。車内のTVでは大相撲の中継をしていた。電波状態が悪いにも関わらず、めげずに付けていた。貴花田(当時)が栃乃和歌に負けたのは覚えている。

 新発田市内へ入って行くにつれ、国道は混雑してきた。停留所のある城北町交差点を中心にこの区間は平日、休日問わず両方向とも混雑する。
 バスは定刻を30分近く遅れて新発田城北町に到着。今回はここで降りる。家族の迎えを経て家路へと向かった。

 なお、仙台−新潟高速バスはこれを含め、通算10回利用した。機会があったら乗車記も書いてみたいと思う。

91年1月9日:新潟→仙台間乗車(新潟交通)
 意外とすいていた。
91年4月29日:仙台→新発田間乗車(JRバス東北)
 2号車が出ていた。
91年12月25日:仙台→新潟間乗車(JRバス東北)
 車内のTVでルパン三世を放送。トンネル内でも電波が届いた。
 乗換のJRでついに行先表示装置がついた。
92年3月18日:仙台→新発田間乗車(JRバス東北)
 ヘッドホン端子から車内放送を録音。
92年4月30日:仙台→新発田間乗車(JRバス東北)
92年7月27日:仙台→新発田間乗車(JRバス東北)
 途中、宇津トンネルで大型車同士のすれ違いに手間取った影響で渋滞あり。
92年10月31日:仙台→新潟間乗車(JRバス東北)
 紅葉がきれいだった。
92年11月4日:新潟→仙台間乗車(JRバス東北)
 唯一夜行線に乗車。最後部で結構辛かった。
93年2月27日:仙台→新発田間乗車(JRバス東北)
 最後の乗車。

3.飛行機(91年8月19日)

搭乗ルート
実家-(タクシー)-新潟空港1425-(全日空720便)-1510仙台空港-(連絡バス)-長町一丁目

料金
飛行機 8850円
連絡バス 590円

新潟→仙台搭乗券

 1回だけ飛行機に搭乗したこともある。間もなく全日空からYS-11(定員64名)が引退するということで、新潟−仙台線の存続が危うくなっていたこともあり、1回くらいは乗ってみようということであらかじめ全日空仙台支店で乗車券を購入した。若い女性の応対だ。JRとはひと味違う。

 まず、空港へはタクシーで行くことにした。新潟駅まで電車で行き、空港までバスで行ってもいいのだが、それだと遠回りとなってしまう。
 新潟空港を定刻15分遅れで出発するとのこと。荷物を預け、搭乗手続を済ませ、滑走路へと向かう。当時はまだボーディングブリッジはなかった。簡素なタラップを上り、機内に入った。

 右窓際の席に陣取った。機内はやや狭い。雰囲気的には特急電車とそれほど変わらないが、窓が低い位置に付けられていた。後ろシートのカバーにはなぜかエアーニッポンのロゴが。
 さあ、緊張の一瞬。離陸前、客室乗務員が救命胴衣の説明をしていた。轟音をあげ飛行機はゆっくりと滑走路を旋回、徐々にスピードを上げる。ついに離陸!

 あっと言う間に空の上、景観が美しい。飛行機ならではの醍醐味だ。山形県上空を飛行中。街並みがはっきり見える。この間飲み物のサービス。そうしているうちにあっと言う間に着陸が迫ってきた。やがて仙台空港が見えてきたが、順調に着陸。
 仙台空港に到着。荷物を待つ。ここで仙台市交通局の連絡バスに乗る。車体は白地に青ラインというデザイン。バスは国道4号線仙台バイパスを経て長町一丁目に到着。ここで降りた方が近いので降りる。そして家路へと向かった。

 新潟−仙台線は後にB737(定員126名)に機種変更されたが、こちらの方も近々引退し、その代わりとなるA320(定員166名)では採算がとれるはずもなく、予定通り廃止されてしまった。
 かなり後になってジェイエアーが19人乗りの小型機でコミューター路線として復活したが、料金が当時の倍近く(15700円)とかなり高くなってしまったこと、何よりバスの時間短縮・増便が最も響いたようで98年にまた廃止されてしまった。

4.普通列車乗り継ぎ(92年1月8日乗車)

 どうせならただ帰省するのではなく、楽しんで行こうと色々と変則ルートでの帰省も試みた。
 このときは白新線・羽越本線、米坂線、奥羽本線、東北本線と乗り継いだが、途中快速を挟んだこともあり、意外と楽だった。

乗車ルート
早通1506-(843D)-1559坂町1607-(130D)-1816米沢1827-(快速3642M)-1912福島1935-(587M)-2048長町

料金
JR運賃3370円(学割)

 まず、酒田行普通列車に乗る。気動車による運行だ。電車よりゆっくりしたペースで坂町駅へと向かう。
 坂町駅で米沢行に乗り換える。車両はキハ58系2連。乗客は私が乗った車両では他に1人か。がらがらだ。ゆっくりとしたペースで米沢へと向かう。途中新潟へ向かう高速バス発見。やがて左手に東芝セラミック工場が見えてくる。
 そうしているうちに外は暗くなった。景色も見えなくなってしまい、車内はひっそりとした雰囲気。やがて米沢駅に到着。

 ホームに赤湯始発の快速が入線。車両は標準軌対応の719系5000番台。2両はちょっとしんどいが、何とか座れた。快速列車ながら車内販売が乗っていた。さすが新車だけに、車内はきれいだ。標準軌ということもあり、乗り心地も違うような気がする。やがて福島駅に到着。

 福島駅からは719系6連の車両。この車両はシート配置がうまく考えられている。左側のクロスシート部に座る。やがて福島駅を出発。夜景を見ながら電車は北へ向かう。
 やがて最寄り駅の長町に着き、ここで下車。家路へついた。

5.普通列車→バス(92年8月20日)

 米沢−仙台間の高速バスが開設された。時刻表を見ると米坂線との接続が良いようなので、米沢までJRで、その先はバスで行ってみることにした。
 なお、この路線は後に廃止されてしまった。

乗車ルート
早通1233-(933M)-1325坂町1331-(128D)-1537米沢1552-(高速バス)-1800仙台-(バス)-八本松二

料金
JR運賃1720円(学割)
高速バス1700円
路線バス 230円

 早通駅から普通電車で坂町へと向かう。坂町からはキハ58系2連で米沢へと向かった。 やはり客はまばらである。
 やがて米沢駅到着。米沢駅は改装工事中で仮駅舎にて営業中だった。ここで高速バスに乗り換える。同じルートで乗り換える女性がいた。やはり時刻表で調べていたのか。
 バスが停留所にやってきた。担当は宮城交通、車両は一般的なハイデッカー観光車だがやや古い印象。乗客は数人でがらがらだ。
 バス出発。米沢市街地を抜け、国道13号線を北上。赤湯ターミナルを通過。ここからは新潟−仙台線とほぼ同じルートを通る。やがて上山営業所、リナワールド前を通過。しかし乗客はまばら。山形県庁前を通過し、すぐに山形自動車道に入った。
 高速道と一体化された笹谷トンネルを過ぎ、宮城県内に入った。もう外は暗くなっていた。仙台宮城ICから仙台西道路を経て仙台市街地へと入った。やはり車で混雑しており、若干の遅れ。やがて仙台駅前に到着。ここでローカルバスに乗り換え、家路につく。

6.快速べにばな(93年3月7日)

乗車ルート
早通 828-(627M)- 832豊栄 837-(快速べにばな2号3822D)-1052米沢1105-(快速ざおう3533M)-1145山形1152-(828M)-1317仙台1320-(1440M)-1325長町

 快速格下げとなってから初めて、かつての正規ルートで仙台まで戻ることにした。

 まず、豊栄駅まで普通電車で向かう。階段を渡り、1番ホームへと向かう。間もなく入線。
 乗車してみると急行時代とのあまりの違いに愕然とした。客層は長距離客中心から高校生中心。車両は2両に減らされ、車内はリニューアルされきれいになったものの、ボックスシートは一部撤去され、ロングシートがセットされており、さらに吊革まで用意されていた。正直ここまで落ちぶれてしまったかとショックさえ受けた。
 始発駅からの乗車ではないため、ボックスシート部へは座れず、結局終点の米沢までロングシートに座る。そのため、景色は堪能できず。
 快速に格下げされたとはいっても、まだまだこのルートで新潟から仙台へ行く人はかなりいるようだ。徐々に長距離客の割合が増えてくる。

 米沢駅から新設された快速「ざおう」に乗る。同じルートで乗り換える人もかなりいた。
 山形新幹線の工事は着々と進んでいるらしい。開通が待たれるところだ。やがて山形駅に到着。ここで仙台行普通電車に乗り換える。
 車内は混んでおり、かろうじてロングシート部に座れた。立席者も多い。各駅停車だから時間もかかる。1時間余りで仙台に到着。ここで東北線に乗り換え、家路につく。

番外編.松島(90年4月11日)

松島  仙台に来たばかりということで、せっかくだから観光地も見ていこうと思い、松島まで行ってみることにした。なお、前日は青葉城跡まで行った。

乗車ルート
長町1249-(535M)-1330松島
松島海岸-(仙石線)-仙台-(東北本線)-長町

料金
長町−松島間 470円
松島海岸−長町間 470円

 まず、長町駅から一ノ関行電車に乗る。車両は715系1000番台。塗色は白地に緑ライン。この車両は583系寝台電車を改造した車両だ。北側運転台は都会の103系を思わせる妙な雰囲気で、南側運転台は特急時代そのままだ。なぜ運転台の形状が前と後で違うのか。
 扉は折畳式で狭い。ラッシュ時は大変そうだ。内部は妙に天井が高く、不思議な雰囲気だ。ボックスシート部に座る。このシートは特急時代そのままということもあり、乗り心地はいい。

 仙台駅に到着。ここで11分の停車。向かい側の席に女性が座ってくる。
 仙台駅出発。やがて水田地帯となる。岩切で利府線との分岐。待機中のディーゼル列車が見える。陸前山王で貨物線と分岐。
 塩釜を通過。ここで仙石線と合流。トンネルを通過。

 松島駅到着。ここから松島海岸はやや遠い。街のコンビニでガムを買う。街を過ぎ、やがて松島海岸が見えてきた。
 確かに景色はいい。だが、よく見てみると海は汚い。市街地からも近いからまあ仕方ないか。それでも景観を堪能する。

 やがて松島海岸駅から仙石線に乗る。車両は103系、塗色は水色。東京の京浜東北線を思わせる。オールロングシートなので、景観は堪能できない。車内には高校生が乗車。やがて東塩釜に到着。ここから複線となる。本塩釜、多賀城と過ぎ、乗客は増えていくようだ。
 やがて仙台駅到着。ここで仙石線ホームから東北線ホームへと乗り換える。通路はやや長く、薄暗い。そして東北線から家路へついた。

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