蒲原鉄道乗車記・1


 98年10月9日、蒲原鉄道・五泉−村松間に乗車する機会があったのでレポートする。前日、残念ながら廃止が正式に決定してしまったようだ。

 村松へは仕事の関係で月に数回来ているが、蒲原鉄道はまだ未乗車だ。ふと思い立ち、蒲原鉄道に乗ろうかと思ったが、村松駅前には適当な駐車場はない(有料はあるが)ので、五泉へと戻ることにする。ちょうど電車が並行して走っているところで、うまい具合に抜かれた。
 五泉駅前には若干の駐車スペースがある。ここに車を止めた。この日は磐越西線の五泉−津川間がリフレッシュ工事のため運休中で、代行バスが2台停車していた。

 まず、蒲原鉄道五泉駅で切符を買う。自動券売機は 500円玉は使えない。村松までは 280円だ。高い。
 電車が既にホームに入線。今日の車両はモハ41。昭和30年代に西武車輌で改造された車両だ。えんじ色のロングシート、板張りの床といった具合だ。最前部へと座る。発車10分前なのでまだ客はまばらだが、時間が経つにつれ徐々に増えてきた。ダイヤはJRの列車と接続となっており、11時35分出発になっている。JRの車両からの乗換客を乗せ、すぐに出発。平日にも関わらず、客は思っていたよりも乗っており、シートは半分以上埋まっている。やはりカメラを抱えた鉄ちゃんも乗ってきた。

 最初の駅の今泉でさらに1人を乗せる。料金は乗務員に先払いで、切符を手渡すシステムになっているようだ。今泉駅前はスーパー及び某有名書店がある。
 すぐに出発。村松駅へと向かう。直線で線形には恵まれているはずだが、スピードは最高で60km/h程度、乗り心地もかなり悪い。これでは確かにバスが相手でもかなり分が悪いだろう。
 やがて村松駅に到着。当然一斉に客は降りる。駅舎は意外と立派なもの。というのもここが蒲原鉄道の本社を兼ねるからだ。町街地からはやや離れているので、特に周辺は探索せず(時々来ているのでする必要もない)、バスの路線図などを見ながら折り返しの便を待つ。

 12時25分出発。私はまたも最前部に陣取る。こちらも意外と乗っている。帰りは今泉駅で降りることにした。ちなみに運賃は 220円。60円の節約。(^^;
 今泉駅では私の他数名が降車。途中昼食を経て五泉駅まで歩いて戻った。

 最後に。蒲原鉄道はなかなか味のある鉄道だが、廃止というのもやむを得ないような気もする。というのも鉄道と並行する道路が狭く、ちょうど鉄道を潰せばうまい具合に拡幅できるからである。バスになってもそれほど不便にはならないだろう。

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