白鳥乗車記
(あつみ温泉→長岡・長岡→新発田)


 「白鳥のページ」なるページを作っていながら、実は作者は1度も「白鳥」に乗ったことがなかった。ようやく97年12月6日に乗車機会があったので、その様子をレポートしてみたいと思う。

乗車コース

早通 820-(1928M)- 837新潟 855-(2001Mいなほ1)-1024あつみ温泉1049-(5012M〜5002M白鳥)-1308長岡
長岡1547-(5001M〜5011M白鳥)-1657新発田1701-(2012Mいなほ12)-1710豊栄1713-(650M)-1717早通

レポート

 まず、最寄り駅から白新線普通電車で新潟駅へ行く。車両は115系6連。リニューアルがなされ、内装もきれいになっていた。新潟駅の手前で165系車両が合計15両留置されていた。これから廃車されるのだろうか。
 新潟駅に到着。「いなほ1号」の乗車口は隣だ。都合がいい。自由席の乗車口には既にかなりの乗客が待っていた。1本早い新幹線で来たのだろうか。
 そこでは大阪から来た急行「きたぐに」が停まっていた。車両はかつて寝台特急で活躍した583系。新塗色となっていたが、ややけばけばしい印象だ。

 そうこうしているうちに「いなほ1号」が入線。両端クハが上沼垂色、電動車が国鉄色の混色。いつになったら統一されるのか。
 乗車したのは5号車。シートはグレー調の色調、一応リニューアルはされているらしい。隣の上沼垂色の車両はシートも違う。どうやらただ色換えだけしているわけではないようだ。
 新潟駅を出発。乗車率は80%程度。鉄道唱歌のオルゴールの後、青森車掌区の車掌によるアナウンス、またオルゴール。東新潟を過ぎた辺りで上り「いなほ4号」を確認。先頭車はボンネット型のようだ。坂町駅の手前で9両編成充当の上り「いなほ6号」確認。村上の手前で直流から交流に切り替わるため電源切換。

 村上駅を出発。さぁ、日本海が車窓から見えてくる。トンネルも多い。この日は天気も快晴だったから最高だ。一部の客は席を移動して景色を堪能していた。特急としてはゆっくりとしたスピードで景観を眺めながら北へと向かう。
 府屋駅を停車、乗降客はないようだ。その後すぐにあつみ温泉駅に到着。「白鳥」に乗り換えるためここで降りる。私の他に降車はいない。
あつみ温泉駅  あつみ温泉駅を降りた。田舎ながら街並みはしっかりしている。日本海を見に行った後、すぐに駅に戻る。

 あつみ温泉駅から「白鳥」に乗車。先頭車両の9号車は非貫通型のクハ481- 322。その車両に乗車した。
 車内は意外とすいていた。50%程度の乗車率か。シートはベージュ調で模様が入ったデザイン。一応リニューアルしているらしいが、きしみ音があり、特に上部のビニール部がやや汚れているのが気になった。JR西日本車両なので、当然内部の広告もその方面のものだ。

 桑川駅で国鉄色の下り「いなほ3号」が待機。客扱いすればいいのにと思う。電源切換を経て次の停車駅の村上でかなりの乗客が乗り込む。なぜか高校生の乗客もいた。ここで乗車率は70%程度。坂町、中条、新発田で乗降客あり。西新発田駅付近でビデオカメラでの撮影者発見。
 佐々木駅を過ぎて白新線では有名な撮影地であるカーブに入る。普通の土曜日ということもあり、撮影者はいない。東新潟を過ぎた辺りで下り「いなほ5号」通過。国鉄色だ。

新潟駅停車  新潟駅に到着。さすがにほとんどの乗客が降りる。新潟からの乗客もいたが、それでも車内はがらがら。ここでシートを転換する。先頭車両を撮影している人がいた。私も撮影。

 新潟駅を出発。ここで担当車掌が変わり、鉄道唱歌のオルゴールの後にアナウンス。新津、東三条と停車。東三条駅では弥彦線の高架化工事が終わっており、ホームもリニューアルされていた。東三条を過ぎてから雪が目立つようになる。そうこうしているうちに長岡駅に到着。かなりの乗客が既に待機。本当なら直江津まで行けばいいのだろうが、さすがに疲れるので今回はここで降りることにした。

長岡駅  長岡駅前は最近大手通り商店街が改装したようで、かなりきれいになっていた。来週いよいよ地下駐車場できるようだ。店舗配置もうまく作られており、駅前に限れば新潟より長岡の方に軍配が上がりそうだ。とりあえず駅ビルのSAISON、イトーヨーカドー等を回ってみる。
 土曜日ということもあり、街には高校生がたくさんいた。これは分かっていたことだが。

華  そうこうしているうちに下りの「白鳥」の出発時間が迫ってきたので、長岡駅の改札を通る。ジョイフルトレインの「華」を発見したので撮影。

 長岡から下りの「白鳥」に乗車。ここからの乗客は他に1人か。先頭車両の9号車は非貫通型のクハ481- 323。同じ日の上り、下り両方ともボンネット型が来ないのは珍しい。ちょっと残念だ。こちらの方はシートは茶系1色で、比較的きれいだ。中学生の団体が乗車していたため、乗車率は70%程度か。

 見附駅を過ぎた辺りか、上り線に「雷鳥42号」通過。片側の運転台はボンネット型のようだ。最近噂の3色混色ではない。外は徐々に暗くなり始め、新潟に着く頃にはかなり暗くなっていた。

 新潟駅に到着。今回は新発田まで乗車することにした。やはりほとんどの乗客が降りる。客が降りた時点で若者がコンパクトカメラで車内を撮影していた。また、他のホームでは待機中の「北越」を撮影しようというのか、カメラをセットしている人もいた。
 新潟駅出発。白新線を快調にとばし、新発田駅に到着。ここで私を含め数人が降車。自宅に帰るため、すぐ上りの「いなほ12号」に乗り換える。そして豊栄で普通電車に乗り換え、家路に着いた。
 考えてみたら白新線はまる2往復したことになる。こんなことはもちろん初めてだ。

考察

 結論から言って、現時点での「白鳥」は、「雷鳥」「北越」「いなほ」的な使われ方しかされていないなという印象を受けた。確かに区間によっては立席者が出るほどの混雑もあるのだが、全区間、と言うよりも新潟を乗り通す人は数えるほどしかいないという現状を再認識させられた。
 車両のグレードとしてはオーソドックスだが悪くはないと思う。ただ、伝統の長距離特急なのだからそれに相応したグレードアップはしてもらいたいと思う。例えばスーパー雷鳥編成を充当したり、旧白山のようなラウンジカー連結などの工夫はあってもいいのではないだろうか。
 個人的には新潟−青森間の特急に「白鳥」を名乗らせ、特例で「雷鳥」などとの乗り継ぎの際、特急料金を通しで計算できるようにしてもいいのではないかと感じた。

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